COLUMN.

■NCルータマシンを使用したNCプログラム加工

NCプログラム加工

弊社では、SHODA製ガントリー式NCルータマシン NC1001 + FANUC M30i を使用し、
さまざまな木材加工を行っております。
精度の高い加工を実現する為に、コンピュータによるCAD/CAMシステムを導入し、
さらに、弊社独自で培われた加工技術やノウハウにより、NCプログラムを修整・改善することで、
お客様のニーズにあった製品を、正確にかつ迅速にお届けしております。

それでは、どのような工程を経て、製品が作り出されていくのか、概略をご説明していきます。

1.CAD/CAMによるNCプログラム作成

まずは、お客様からご依頼があった図面を基に、CADに入力していく作業です。
ここでは、実際の加工を意識したCAD図面を製作する必要があります。
下の画像は、弊社で使っていますCAD画面になります。
このCADツールは、CAMも対応しておりますので、入力した図面から、必要に応じて
NCプログラムを出力させます。

CAD画面

2.NCプログラムの修整とカッターパスシミュレーション

この工程では、上述のCAMから出力したNCプログラムや自作のプログラムを
すぐにルータマシンで切り始めるのではなく、カッターパスのシミュレーションにて
充分動作を確認し、問題ないかどうかチェックします。
弊社では、CAMからの出力だけではなく、弊社独自の加工ノウハウを盛り込む為に、
独自のカスタムマクロを用意し、NCプログラムを修整・改善することで、
迅速かつ精度良い製品を製作しております。

カッターパス

3.カスタムマクロ

決められた加工や、加工頻度の高い切削を、カスタムマクロ化することによって、
迅速にかつ正確に加工することが可能となります。
弊社では、穴加工・溝加工・厚み規正など、固定サイクルが可能な加工に、
カスタムマクロを使用しています。

下記は、弊社で実際に使用しています穴あけ(キリ)用マクロプログラムです。
興味がある方は、評価してみてください。
キリ加工 マクロ
なお、機会がありましたら、カスタムマクロの概要や詳細、プログラム説明等、
コラムに載せていきたいと思っております。

4.FANUCへのデータ転送

この工程では、PCで作成しましたNCプログラムを、FANUCにデータ転送します。

弊社では、使用していますFANUCにメモリカードインターフェイスが搭載されておりますので、
通常、データ転送は、メモリ(PCMCIA)カードを使用しております。
ですが、なんらかの緊急事態に備えて、パソコン通信(RS232c)によるデータ転送も
できるようにセットアップしてあります。

世間には、RS232cによるデータ転送ができるNC入出力装置なるものが、ぞくぞくと販売されておりまして、
ここでは、少々お世話になった、合同システムマシン鰍フNC入出力装置TMU−30を紹介します。
この装置は、USBメモリによるデータの受け渡しができ、さらにLAN対応もされていますので、
LAN配線されています工場などでの複数管理に効果があると思います。
データ転送時の決まりごとが多く、プログラム数が多い場合には、少々面倒な点もありますが、
小型・軽量で、PCをいちいち持ち運ばなくていいので気に入っております。
ご購入の際には、使用される工場の環境やお使いのNCマシンとの相性等をご確認した上で、
ご購入された方がよろしいかと思います。

TMU-30

5.NCルータマシンによる加工

いよいよ、NCルータマシンによる切削開始です。
ここでは、切削に使用しますルータ(刃物)の測定から行います。
刃物の長さ(切削面)の測定と、刃物の径を測りまして、工具長補正値と工具径補正値として、設定します。
さらに、ワーク座標系の寸法設定も忘れてはいけません。

NCマシン

マシン加工

6.製品完成

NCルータマシンにて切削完了し、仕上げを行って、完成です。

完成品

7.リンク

CAD/CAM
http://nctool.jp/index.html
Simulation
http://homepage1.nifty.com/kubouchi/library/lancewin/lancewin.htm
_カスタムマクロ対応
NC DataTransfer
http://www.godosystem.com/tmu-30/tmu-30.html

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